『1917 命をかけた伝令』5つの実話&5つのフィクション

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第一次世界大戦を背景に、2人の若きイギリス兵の1日を描いた名作「1917 命をかけた伝令」。

本作はアカデミー賞でオスカー像を3つ獲得し、サンタバーバラ国際映画祭などで合計274部門にノミネート・受賞した。

本作では実際に起きたことも描かれているが、映画のため作成された架空のことも描かれている。

【事実】ドイツ軍の戦略的な撤退

1917 命をかけた伝令

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本作では主人公のスコフィールドとブレイクが、ドイツ軍の撤退は戦略的な計画であることを、進撃中のデヴォンシャー連隊に伝えるというもの。

このドイツ軍の戦略的な撤退は「アルベリッヒ作戦」と言われており、1917年に実際に起こった。

「アルベリッヒ作戦」は結果的に成功はしなかったが、ドイツ軍がイギリス兵に攻撃を与えるため、塹壕内(ざんごうない)に爆発物などを仕掛けていたのも事実である。

【架空】フランス人女性と幼児

1917 命をかけた伝令

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劇中で主人公のスコフィールドは、フランス人女性と幼児がいる家に避難するシーンがある。

第一次世界大戦では一般市民が銃撃戦に巻き込まれることはあったが、この特定のフランス人女性と幼児が隠れていたという事実は、歴史上の資料に存在しない。

しかし、資料にないだけで、似たようなことはあっただろう。

【事実】塹壕(ざんごう)での戦い

1917 命をかけた伝令

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劇中ではあまり描かれなかったが、実際の第一次世界大戦では、ほとんどの兵士は塹壕(ざんごう)で過ごしていた。

兵士らは塹壕の周辺で睡眠をとり、食事をし、ドイツ軍に勝つための戦略を練っていた。

また、ドイツ軍が侵略してきた際も、塹壕で戦っている。

【架空】エクスト=サン=メンでの襲撃

1917 命をかけた伝令

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映画でスコフィールドはフランスにある町「エクスト=サン=メン」で、ドイツ軍から襲撃されるシーンがあるが、これは映画の為に作成された架空の出来事である。

映画でスコフィールドは、ドイツ兵から浴びせられる銃弾の嵐や照明弾から逃げたが、現実においてこのような状況での生存はかなり過酷だ。

逆にもしこのような状況で逃げられた事例があるなら、それだけで映画が1本作れてしまう。

【事実】当時のイギリス兵による手紙の配達

1917 命をかけた伝令

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1917年は現代のように電話やインターネットの技術が進歩しておらず、一般の兵士にとって手紙は唯一の通信手段だった。

映画のように、第一次世界大戦では実際に戦地を駆け回る兵士(配達人)がおり、過酷な状況でも手紙を配達していた。

また、本作の監督であるサム・メンデスの祖父も、戦地で手紙を配達するイギリス兵だった。

【架空】重要な手紙の配達

1917 命をかけた伝令

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本作では電話線が切られていたことから、若き兵士が進撃中のデヴォンシャー連隊に手紙を届けるのだが、実際の戦地では他の方法が考えられていた。

電話線が切られていたなら近くにいる部隊の所へ行き、隊長の軍事携帯電話を借りるなど、楽な方法が考えられていただろう。

また、第一次世界大戦では重要な手紙の配達などに伝書鳩(でんしょばと)も使われていた為、若きイギリス兵を危険地区に送り込むよりか効率がよかった。

【事実】制服と装備

1917 命をかけた伝令

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本作はアカデミー衣装デザイン賞の獲得はできなかったが、イギリスとドイツ兵の制服や武器は非常に細かく作られていた。

監督のサム・メンデスは出演者の全員に、ドッグタグ(認識票)を付けることを義務付け、視聴者には見えない細かいところまで注意を払った。

1秒程度しか登場しないエキストラにまで、細かく注意していた為、本作は抜かりがない最高な作品に仕上がっている。

【架空】塹壕(ざんごう)の上に登って走る兵士

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映画のラストでスコフィールドは塹壕(ざんごう)の上へ行き、全力で走るシーンがある。

このシーンは映画の見どころにもなっているが、現実世界ではこういったことは1度も起きていない。

逆にこういったことをすると、味方に危害が及ぶ恐れもあった為、イギリス兵は全力でスコフィールドを止めるだろう。

【事実】劇中で歌われた『Wayfaring Stranger』

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スコフィールドがずっと探していた部隊を森で見つけたとき、兵士の一人は『Wayfaring Stranger』を歌っていた。

これは映画の為だけに作られた歌ではなく、実際のアメリカ民謡として1858年から歌われてきた。

実際にイギリス軍の兵士が歌っていたという資料はないが、この民謡は1910年代のイギリスでは口ずさむ人が多かった。

【架空】主人公のスコフィールドとブレイク

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明確なことだが、映画「1917 命をかけた伝令」の主人公である、ウィリアム・スコフィールドとトム・ブレイクは架空の人物である。

サム・メンデス監督の祖父が似た名前の兵士に会った可能性はあるが、この若きイギリス兵2人が実在したという歴史的な資料は、どこにも存在しない。

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