【解説】映画『1917 命をかけた伝令』の隠れたカットシーン34選

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2019年に公開された映画「1917 命をかけた伝令」は、視聴者に全編ワンカットだと信じ込ませた。

このカメラワークは数々の映画祭で大絶賛され、アカデミー撮影賞でオスカーを獲得するほどだ。

しかし、実はこの全編ワンカットのように見える本作は、34個のカットシーンをつなぎ合わせて制作された。

監督のサム・メンデスや撮影スタッフらは、視聴者に全編ワンカットだと信じ込ませるために、数か月も入念に計算を行って撮影に挑んでいる。

Contents

映画の序盤

1917 命をかけた伝令

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スコフィールドとブレイクが呼び出されたシーン

本作での最初のカットシーンは、映画の序盤にスコフィールドとブレイクが呼び出されたシーンだ。

スコフィールドとブレイクは通信回線が切れているため、徒歩で指揮官がいる塹壕(ざんごう)にいくように言われた。

2人は塹壕に入る手前で画面は真っ暗(肉眼ではわからない)になり、ここで最初のシーンがカットされている。

塹壕(ざんごう)の前をイギリス兵が通り過ぎるシーン

スコフィールドとブレイクが命令を受け、塹壕を歩いていると他のイギリス兵が反対側から歩いてきた。

この瞬間に彼らは画面上から一時的にいなくり、2回目のカットがされた。

塹壕を通り抜けるシーン

スコフィールドとブレイクが塹壕内の道を進んでいると、一度カメラが回転する。

ここで3回目のカットがされた。

再びイギリス兵が通り過ぎるシーン

2度目のカットと同じように、イギリス兵がスコフィールド達の目の前を通過している。

ここでも彼らの姿が一時的に画面から消え、4回目のカットがされた。

カメラが小さな丘を通過したシーン

スコフィールドとブレイクが任務のために塹壕(ざんごう)の上へ行き、泥だらけの戦場に行く。

この時にカメラは小さな丘を通過し、彼らの姿が消え、5回目のカットがされている。

腰を低くして戦場を歩くシーン

1917 命をかけた伝令

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スコフィールドとブレイクは戦場を進んでいるとき、ドイツ軍の戦闘機に見つからないように、腰を低くして進んでいた。

この時に画面は一瞬だけ暗くなるが、そのときに6回目のカットがされている。

ドイツ軍の塹壕が爆発したシーン

スコフィールド達はドイツ軍の塹壕(ざんごう)へ入り、少しだけ休憩をしていた。

その時にネズミのせいで塹壕は爆発し、大きなフラッシュを合図に、7回目のカットがされている。

ドイツ軍の武器が映し出されたシーン

塹壕(ざんごう)を出た後はドイツ軍の武器が映し出されるが、カメラはドイツ軍の武器へと向けられた。

その時に彼の姿は一時的に消え、8回目のカットがされている。

レンガの壁を通過したシーン

スコフィールドとブレイクは農場を見つけ進むが、ここでカメラはレンガの壁を通過し、そこで9回目のカットがされた。

ドイツ軍の戦闘機が墜落したシーン

戦闘に負けたドイツ軍の機体は、スコフィールドらに向かって墜落した。

機体からでる炎と煙は一瞬だけカメラを覆い、ここで10回目のカットがされている。

映画の中盤

1917 命をかけた伝令

Image by:hellomagazine.com

他の部隊に会った後のシーン

ブレイクの死後、スコフィールドはスミス大尉とその部隊に会い、トラックへ向かうために彼らと歩いた。

歩いている時に農場にある家のせいで彼らの姿は消え、11回目のカットがされた。

部隊がトラックに乗るシーン

部隊がトラックに乗り込む時、カメラは1人の兵士の後ろ姿を映した。

この時に画面からスコフィールドの姿は消え、12回目のカットがされている。

部隊がトラックを1度降りるシーン

トラックは走行中にタイヤが泥にはまってしまい、カメラは先ほどと同じ方法でイギリス兵の後ろ姿を映し出し、13回目のカットがされた。

トラックに再び乗り込む時も、同じ方法で14回目のカットがされている。

狙撃兵に撃たれたシーン

スコフィールドは敵の狙撃兵がいる部屋のドアをゆっくりと開け、狙撃兵を撃つが相手も同時に彼を撃ち、スコフィールドは頭を打って気絶してしまう。

ここでは肉眼でもわかるように画面が真っ暗になり、15回目のカットがされた。

カメラが旧市街地を窓から映しだすシーン

スコフィールドは夜に目を覚まし階段を降りたが、カメラは逆に階段の上へと向かった。

この時にカメラは部屋の窓から町全体を映すシーンがあり、そこで16回目のカットがされている。

照明弾が空に放たれたシーン

1917 命をかけた伝令

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スコフィールドは旧市街でドイツ兵から走って逃げていたが、ドイツ兵が上空に照明弾を放っている。

照明弾が上空を照らすと同時に画面は真っ暗(肉眼ではわからない)になり、そこで17回目のカットがされた。

地下窓を開けて逃げるシーン

スコフィールドは敵兵から身を隠すときに、地下室の窓をけり破った。

カメラは彼の横から姿を映し出し、地下室へ入る一瞬の隙間で18回目のカットをしている。

地下室を出るシーン

フランス人女性がいる地下室を出る時にも、画面は一瞬だけ暗くなり、19回目のカットがされた。

カメラがレンガの壁を通過するシーン

旧市街で敵兵から逃げているシーンで、スコフィールドの姿はレンガの壁によって一瞬だけ消え、20回目のカットがされている。

川に飛び込むシーン

スコフィールドは敵兵から逃れるために、大きくジャンプして川へ飛び込んだ。

「1917 命をかけた伝令」のメイキングビデオにもあるように、ここでは21回目のカットがされている。

映画の終盤

1917 命をかけた伝令

Image by:filmthreat.com

滝から落ちたシーン

川へ飛び込んだ後、彼は急流に流され、そのまま滝に落ちてしまった。

カメラは滝へ落ちる瞬間に、22回目のカットをしている。

また、このシーンでは彼が水中から一瞬だけ見えなくなった瞬間などを狙って、合計で3回(23、24、25回目)のカットがされた。

森で部隊を見つけたシーン

スコフィールドが川から出ると、彼は歌声につられて他の部隊がいる方へ進む。

この時に木が彼の姿を一瞬だけ隠し、26回目のカットがされた。

大勢の兵士たちを映し出すシーン

スコフィールドは任務を達成するために、進軍している兵士達をかき分けて進んだ。

この時にカメラは大勢いる兵士の後ろ姿を映し出し、27回目のカットをしている。

近くで爆弾が爆発するシーン

塹壕内の道を進んでいる時に近くで爆発が起き、その煙が画面を覆い、そこで28回目のカットをした。

マッケンジー大佐を探すシーン

マッケンジー大佐を探しているシーンでは、スコフィールドがイギリス兵に大佐の居場所を聞き、カメラが回転すると同時に29回目のカットがされた。

戦場を駆け抜けるシーン

1917 命をかけた伝令

Image by:ymcinema.com

スコフィールドは早く大佐を見つけるため塹壕(ざんごう)の上へ行き、そこを走ろうとした。

その時に近くで起きた爆発と同時に、30回目のカットがされている。

戦場を駆け抜けた後のシーン

スコフィールドが戦場を駆け抜ける最後の方では、彼が塹壕内に入ると同時に別の爆発が起きた。

そのわずかな瞬間にカメラは31回目のカットをしている。

マッケンジー大佐を見つけた時のシーン

塹壕内でマッケンジー大佐を見つけた時、カメラは回転し、それと同時に32回目のカットがされた。

手紙を読むよう説得するシーン

マッケンジー大佐が手紙を読み終わった後に、カメラは再びスコフィールドの方へ回転した。

その回転するときに、先ほどと同じ方法で33回目のカットがされている。

木の下に座る最後のシーン

スコフィールドは任務を完了し、ブレイクの兄に弟の死を伝えた。

その後、彼は疲れ果て大きな木がある方へと向い、腰を下ろした。

カメラは木を通過すると共に最後(34回目)のカットをし、映画は幕を閉じる。

新たな戦争映画の形を作り出した絶妙なカメラワーク

ロジャー・ディーキンス

Image by:CNET.com

映画「1917 命をかけた伝令」では、今回紹介した34回のカット映像をつなぎ合わせ、視聴者に全編ワンカットのように思わせた。

本作の撮影チームは何度もテストを行い、映画を最高の作品へと仕上げている。

かなり細かい所までカットをこだわった結果、撮影監督のロジャー・ディーキンスはアカデミー撮影賞でオスカーを獲得し、大ヒット作へとつながった。

もし、監督や撮影チームが細かな箇所までこだわらなかったら、本作はアカデミー撮影賞でオスカーを逃していただろう。

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