『エンド・オブ・ウォッチ』ブラック企業を超えた<ポリス>という仕事

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常に命の危険と隣り合わせで勤務する警察官。

そんなブラック企業を超える職につき、ロサンゼルスの重犯罪多発地区「サウス・セントラル」を担当する、主人公のブライアンマイクは、ある犯罪組織の秘密に触れたことで命を狙われる。

本作はカメラ映像を中心に物語が進行するファウンド・フッテージ形式で、低予算ながら5,760万ドル(約61億169万円)の興行収入を叩き出した。

それが映画「エンド・オブ・ウォッチ」だ。

6日間で脚本を仕上げたデヴィッド・エアー監督の偉業

エンド・オブ・ウォッチ

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「エンド・オブ・ウォッチ」の監督である、デヴィッド・エアーの<偉業>とも言えるのが本作の脚本を6日間で仕上げたことだ。

彼は90年代にロサンゼルス市警・ニュートン警察署で勤務していた、実在の警察官チャールズ・ワンダージェイミー・マクブライドの実話に基づいて脚本を執筆。

短期間で仕上げたにも関わらず、エアー監督は「警察官」を徹底的に研究し、実際の警察官が行っているしぐさなども描いた。

例えば、劇中で主人公のブライアンとマイクが酒屋に立ち寄り、冷蔵庫に頭を入れ冷やすシーンなど。

高温多湿の地域で働く警察官は、湿気などの影響で防弾チョッキが皮膚に張り付き、火傷を負ってしまうことがある。

そのため、冷蔵庫などの冷えた場所に頭を入れ、腰を下げたときにできる隙間から、冷気を入れ火傷を防ぐという。

エアー監督はこういった細かいところまで研究し、本作の脚本を仕上げた。

それだけではない。

本作でブライアンとマイクが、人身売買を目的とする組織の隠れ家に潜入したとき、麻薬カルテルが崇める「Jesús Malverde」の像などがある。

監督は警察だけではなく、麻薬カルテルについても数日程度で徹底的に研究した。

タイトルの意味

エンド・オブ・ウォッチ

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本作のタイトルである「エンド・オブ・ウォッチ(End of Watch)」も、実際のアメリカ警察に関連する。

1つ目の意味は警察用語で「勤務当番が終了すること」を意味しており、2つ目は「警察官の殉職」を意味するスラングだ。

また、一部の警察署では「警官が勤務中に殺害された日付」を意味することもある。

これらの意味を理解して、再び映画「エンド・オブ・ウォッチ」を観ると、タイトルと関連する出来事が見つかるはずだ。

5ヶ月にも及ぶロサンゼルス市警察との徹底した役作り

エンド・オブ・ウォッチ

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やはり「エンド・オブ・ウォッチ」がここまでリアル度の増した作品になったのは、主演のジェイク・ジレンホールマイケル・ペーニャの役者魂も関係してくる。

本作の出演が決まったとき、彼らはロサンゼルス市警で鉄板の警察コードなどを勉強した。

警察コードとは暗号のようなもので、本作でブライアンはメキシコ系女性警官のオロスコに4本指を見せる。

これがアメリカの警察コードであり、4本指(コード4)は「平気だ。現時点で追加の支援はいらない」という意味。

主演の2人は数か月の間で、リアル度を増すために本作では描かれなかった、数多くの警察コードも習った。

役作りでテーザー銃の威力を体験。そして殺人も目撃

エンド・オブ・ウォッチ

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主演のマイケル&ジェイクは短期間で警察コードを習得しただけではなく、役作りでテーザー銃も撃たれている。

実際の警察官は訓練の一環でテーザー銃の威力を体験するため、彼らも「見えないリアリティー」を出すために撃たれた。

なぜか本作に出演した女優のアナ・ケンドリックも、テーザー銃の訓練を体験する予定だったが、彼女は本作で警官を演じないため訓練を拒否したという逸話もある。

また、主演のマイケル&ジェイクは役作りの一環で、勤務中のロサンゼルス市警の担当者と、12時間にもおよぶパトロールを5ヵ月も体験。

彼らはパトロール初日に殺人を目撃。普通だったらここで中断するはずだが、主演の2人は殺人を目撃してもなお、役作りを続けた。

恐るべき役者魂だ。

マイケル&ジェイクの即興演技

エンド・オブ・ウォッチ

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主演のマイケル&ジェイクは5ヵ月も実際の警官と過ごした際に、警官ならではの「ジョーク」なども研究した。

パトカーに乗車中のシーンでは、もともとセリフはあったものの、主演の2人は脚本を無視して即興で演技している。

そして実際のロサンゼルス市警が多用する単語は「F**K (クソ)」であったため、本作ではこの汚い言葉が326回も発せられた。

他にも、ブライアンと恋人のジャネットがドライブするシーンでは、撮影中にたまたまラジオでラッパー・キャムロンの曲「Hey Ma」が流れたため、セリフを無視して合唱。

エアー監督も彼らの即興演技が気に入り、本作で採用した。

撮影中に起こった事故も即興演技でカバー

エンド・オブ・ウォッチ

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「エンド・オブ・ウォッチ」の終盤で、マイクとブライアンはパトカーで追跡中に、銀色のミニバンに追突するシーンがある。

実はこの追突は脚本になく、実際に起こった事故だ。

パトカーを運転し事故を起こした俳優のマイケル・ペーニャ。車に同乗していたジェイク・ジレンホールは、その状況を活かし脚本がないまま演技に挑んだという。

2度目になるが、恐るべき役者魂だ。

ブラック企業を超えた<ポリス>という仕事。それを描くのが映画『エンド・オブ・ウォッチ』

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常に死と隣り合わせの状況で勤務する、2人の警官の姿を描くのが映画「エンド・オブ・ウォッチ」だ。

日本は平和な国と言われているが、いつなにが起こるかわからない。

将来的に警官を目指すなら、本作の視聴は必須だ。

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本ページの情報は2020年9月時点のものです。
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